「肩が痛くてズボンも履けない」「夜寝るときも痛みで目が覚める」「体操をしても全く良くならない」
そんな五十肩の症状が悪化した状態を 「凍結肩（とうけつかた）」 と言います。
今回は、まさに手術をすすめられるほど重症だった凍結肩が、当院の治療で改善した症例をご紹介します。
凍結肩とは？五十肩との違い
凍結肩は、五十肩が悪化し、肩の関節を包む「関節包」という組織が硬くなってしまった状態です。
可動域制限が強く、自然治癒が難しくなるのが特徴で、重症の場合は手術が検討されることもあります。
来院までの経緯
患者さんは50代女性。
特別なきっかけはなく、いつのまにか肩に痛みが出て近くの整形外科を受診。
「五十肩」と診断され、体操のパンフレットをもらい自宅でリハビリを続けたものの、症状は悪化するばかり。
2年前に反対の肩を手術した経験があり、そのときよりも痛みや可動域制限がひどいと感じていました。
手術を受けた病院は遠方だったため、通院が難しく、もう手術はしたくないと当院にご相談いただきました。
凍結肩（五十肩）の症状
- 肩の挙上動作、服の着脱、ズボンを履く動作、反対側の肩に手を回す動作が困難
- 夜中に痛みで眠れない状態が続き、特に痛い肩を下にすると強い痛み
- 腕や手首にまで痛みが広がる状態
- 関節包が硬く、手術適応レベルの可動域に制限がある
凍結肩の原因と悪化した理由
凍結肩は、関節包（肩の深い部分の袋状の組織）が硬くなることで起こります。
この方の場合、痛い肩を下にして寝るクセがあったことで、肩が圧迫され、血流不足 → 組織の炎症 → 関節包の硬化という流れで悪化していきました。
さらに最近の研究では、神経の圧迫や神経周囲の血流障害が痛みの広がりに影響することがわかっており、この方も腕や手首まで関連痛が出ていました。
当院での治療内容
当院では、以下のアプローチで治療を行いました。
- 急性期の炎症緩和：特殊電気治療で炎症を早期に鎮める
- 関節包・神経周囲の柔軟性回復：独自の手技と電気治療を組み合わせて硬くなった組織を改善
- 関連痛への対応：腕や手首まで広がる痛みに対するピンポイント治療
手術が必要と判断されるレベルの症例で、私も病院へ行くことを勧めましたが、当院での治療を強くご要望されたので
週2回の治療を約半年間継続し、結果的に手術をせずに症状が改善しました。
凍結肩は手術しかない？
凍結肩は「ただの五十肩」とは異なり、関節の硬化が進むため自然治癒しにくい状態です。
しかし、今回のように適切な治療で手術を回避できるケースもあります。
「手術しかない」とあきらめる前に、ぜひ当院へご相談ください。
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