「お尻からふくらはぎにかけて痛い」
「長く座っていると足がしびれる」
「病院で検査しても“異常なし”と言われた」
そんな原因がわからない痛みで悩む学生アスリートが、近年とても増えています。
今回は、バスケットボール部の中学生で、
MRI・レントゲン・神経伝達検査でも「異常なし」と言われたにも関わらず、
痛みが続いていたが改善した症例です。
来院のきっかけ|原因不明の痛みが続いた中学生
中学バスケ部所属の男子。
2ヶ月ほど前から、お尻のあたりからふくらはぎの外側にかけて痛みを感じるようになりました。
病院でレントゲン・MRI検査を受けても「異常なし」。
神経伝達検査も正常。
それでも痛みは取れず、座っているだけでもつらい状態が続いていました。
「何をしても良くならない」
「どこに行けばいいのかわからない」
ネットで当院を見つけ、「藁にもすがる思いで来ました」と来院されました。
主な症状
- 前かがみや走る動作で痛み
- 10分ほど座るだけで、お尻からふくらはぎの外側に痛み
- 仰向けで足を伸ばしたまま上げると、顔をゆがめるほどの痛み(SLR検査陽性)
また、お尻(梨状筋部)を押すと強い圧痛があり、患側(左足)と健側(右足)で明らかな差がありました。

検査・評価|画像検査で異常なし、それでも痛みがある理由
SLR(下肢伸展挙上)検査で強い痛みが出たため、
当初は「腰椎椎間板ヘルニアによる坐骨神経痛」を疑いました。
しかしヘルニアの治療をしたところ、改善が見られず別の原因があると判断しました。
原因は「梨状筋による神経圧迫」
症状の経過と検査反応をもとに、梨状筋症候群(お尻の筋肉による神経圧迫)の可能性を考えました。
通常、坐骨神経は梨状筋の下を通りますが、
解剖学的にまれに「筋肉の上部、又は中を走行」する方もいます。
この場合、筋肉が硬くなると神経が圧迫され、
椎間板ヘルニアがなくても坐骨神経痛と同じ症状が出ることがあります。

治療経過|原因を1つずつ検証しながら施術
初回
ヘルニアを疑い、腰周辺の治療を実施。
少し楽になったとの事で、セルフケアなどを指導。
1週間後に来院してもらいましたが、ほとんど改善がみられませんでした。
2回目
梨状筋の緊張を和らげる手技と電気治療を実施。
痛みは少し軽減するものの、劇的な変化はなし。
セルフケア(ストレッチ・座り方)を指導し1週間後に再来院。
症状がやや軽減。
お尻の硬さに変化が出てきたため、梨状筋の治療を継続。
3回目(大きな転機)
お尻の筋肉(梨状筋)に電気を流しながらSLR検査を実施したところ、
足がこれまでより高く上がり、痛みもほぼ消失!
梨状筋の硬さが坐骨神経を圧迫していたことが、原因であると確信しました。
施術内容と指導
- 硬くなった梨状筋を柔らかくする手技療法
- 坐骨神経との滑走(動きのすべり)を改善する電気治療
- 授業中など長時間座る姿勢の見直し
- 走り方・立ち方の指導(再発予防のため、梨状筋に負担をかけないフォームへ)
治療を重ねるごとに痛みが軽減し、
最終的には授業中の痛みも、バスケットの練習中の痛みも消失しました。
坐骨神経痛=ヘルニアとは限らない
「坐骨神経痛=椎間板ヘルニア」と思われがちですが、
実際はお尻や太ももの筋肉、神経の滑走不良が原因のケースも多くあります。
画像検査で異常がなくても、
- お尻から足にかけての痛み
- 座ると悪化する痛み
- 前かがみで痛い
といった症状がある場合は、梨状筋などの「筋肉性坐骨神経痛」を疑うべきです。
専門的な評価と「検証する姿勢」が改善のカギ
今回の症例で改めて感じたのは、
“画像に異常がない”=“問題がない”ではないということ。
徒手検査・動作分析・触診を通して、
一つひとつ仮説を立て、施術で検証していくことが、真の原因にたどり着く唯一の道です。
坐骨神経痛の治療には、
「見る目」「洞察力」「粘り強い検証」が欠かせません。
まとめ|中学生でも起こる坐骨神経痛は早期対応が大切
今回のように、成長期の中学生でも坐骨神経痛を発症することがあります。
特に日常の姿勢のクセや、部活動で負担のかかる動作を続けていると
梨状筋が硬くなり、神経を圧迫することが原因になる場合があります。
✅ MRIで異常がないのに痛い
✅ 長く座るとお尻や足がしびれる
✅ どこに行っても良くならない
そんなときは、ぜひ一度「筋肉・神経の動きを診る」こう接骨院へご相談ください。
📍滋賀県草津市・こう接骨院
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