筋肉由来と神経由来の「オスグッド」と治療の解説

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オスグッドはなぜ起こる? 成長期と骨の関係

「オスグッド」とひとくくりに言われる事が一般的です。
当院では原因を「筋肉」と「神経」のどちらなのかを見極め、アプローチの違う施術を行っています。今回はその2通りの原因と治療についてお伝えします。

筋肉由来の原因

太ももの前にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)は、膝の曲げ伸ばしをするときに重要な役割を担っています。オスグッドは、この大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の使いすぎや、体の使い方、柔軟性の低下をきっかけに症状が出るケースがほとんどです。

サッカーやバスケットボールなどで膝を伸ばす動きを繰り返し行っていると、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)に膝蓋靱帯(しつがいじんたい)を介して付着している脛骨粗面(けいこつそめん)の骨膜が強く引っ張られる状態が続きます。

子どもの骨は、柔らかく弱いものです。また、骨の成長スピードに対して筋肉や腱の成長が追いつかず、そこに過剰な運動による牽引負荷が加わることで、骨膜に癒着が起こり膝の痛みが起こります。

神経由来の原因

膝周囲の神経の滑走不全により、お皿の下にある脛骨粗面(けいこつそめん)に痛みを起こします。

どういうこと?今まで聞いたとない原因だなと感じた方もいるかと思います。

神経は筋肉と隣り合わせで走行していて、近くを走る筋肉の硬さや膝のねじれにより神経と擦れ合うことにより脛骨粗面(けいこつそめん)に痛みを出します。

この神経由来の原因を突き止める施術家は全国にほぼいません。それぐらい画期的な発見です。

症状について

小学校高学年から中学生くらいの成長期にあたる子どもに頻発するスポーツ障害です。特にサッカーやバスケットボール、バレーボールなど、膝への負担が大きいスポーツ種目で多くみられます。しゃがんだり、踏ん張った時に膝に痛みが走ります。男女比では男子に多いのが特徴です。

<筋肉由来>膝のお皿の下あたりには脛骨粗面(けいこつそめん)という骨が隆起した部分があります。この骨が少しずつ突出してくるので見た目にも異常がわかります。

<神経由来>基本的には症状は筋肉由来と同じなのですが、1番の大きなポイントは骨の隆起に左右差がないのに痛み、筋肉由来と同じ治療をしても全く効果がない事です。

成長期の子どもによくみられる痛みだと軽視されがちですが、オスグッドの場合、我慢して運動を続けていると成人してからも後遺症をもたらすケースがあります。

安静にするしかないのか?

筋肉由来で脛骨粗面(けいこつそめん)の骨膜に炎症が起こってる場合はもちろん安静も必要ですが、自然治癒だけではよくなりません。

積極的に治療をすることで痛みを改善させることが出来るのです。過剰な運動負荷や筋肉の硬さにより牽引負荷がかかった膝の骨の膜は癒着が原因で痛みを起こしています。

その癒着を手技により取り除く事で痛みがなくなります。

その後はしっかりストレッチを行い、負担のかからない動かし方を知り実践すれば改善します。

ここで注意して欲しいのは、治療の順番です。治療だけでも再発の可能性があるし、ストレッチだけやっても改善しません。適切な治療を施した後に正しいストレッチを続け、正しい動かし方を実践する。
全てが揃って完治する事ができるのです。

神経由来の場合は、エコー、レントゲン、MRI検査では異常を見つけるのは困難です。
原因となる神経と筋肉を手技によって突き止めるしかなく、痛みを取るには解剖的な知識と技術力が問われます。

病院などに行くと安静にして下さいと言われる事がほとんどでは?

オスグッドは必ず改善することができますよ。

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